「28週後...」感想(劇場)
「28週後...」感想(劇場)
(08年01月27日 TOHOシネマズ梅田・スクリーン6)
(監督)フアン・カルロス・フレスナディージョ
(出演)ロバート・カーライル ローズ・バーン ジェレミー・レナー ハロルド・ペリノー キャサリン・マコーマック マッキントッシュ・マグルトン イモージェン・プーツ イドリス・エルバ
面白度 :9/10点
お薦め度:5/10点
「28日後...」(28 DAYS LATER...:2002)の続編、「28週後...」を観てきました。
これは凄い! 文句なしで最高のゾンビ映画でしょう。
ラスト、オマケの部分がちょっと物足りなかったのと、あくまで「続編」って設定の部分を差し引いて9点としましたが、これがオリジナル新作であれば10点をあげていたでしょう。
また、結構エグいシーンも多かったし、普通のホラー映画よりも精神的に重い部分が多かったので、お薦め度は低めの5点としました。
それでも「バイオハザード」(RESIDENT EVIL:2001)や現在公開中の「AVP2 エイリアンズVS.プレデター」(ALIENS VS. PREDATOR: REQUIEM:2007)よりも確実に勝っている傑作だと思いました。
この作品、ダニー・ボイル監督の「28日後...」の正統派続編なのですが、今回はダニー・ボイルは製作総指揮に移って、別監督で撮られたものです。
その意味で、前作がヴィデオ・カメラで撮影されたような独特のドキュメンタリー風映像タッチだったのに比べ、映像そのものが重厚になった感じがするのと、舞台が大規模になり派手なシーンが増えた点も加わって、かなり別作品の様相を感じました。
また、ストーリー的にも結構シビアな面が多く描かれており、単なるゾンビものとしてではなく、極限状況でのパニック状況の怖さ、さらには肉親がゾンビになった時の苦しみまで描かれており、非常に深い側面を持った作品だと思いました。
映像的にも、今回は全面的にロンドンを舞台にしているって事で、「アイ・アム・レジェンド」(I AM LEGEND:2007)のニューヨークのシーンばりに、無人と化した廃墟のロンドの街並みが見事に再現されており、その風景の見事さも特筆すべきものがありました。
確かに「28日後...」も意外と面白かった記憶がありますが、それ以上に面白かったのが今回の「28週後...」です。
アメリカでは既に公開された「クローバーフィールド/HAKAISHA」(CLOVERFIELD:2008)を彷彿とさせるような雰囲気もあり、映像・ストーリー・特撮どれをとっても観て損の無いホラー・SFの傑作だと思いました。
※以下ネタバレがあります。
しかし・・・ロバート・カーライル、ゾンビになるのが早すぎるで!
ってくらい、実質の主人公だと思っていたカーライル演じる父親が前半で呆気なくゾンビと化してしまい、しかも彼の(ある種)身勝手で無謀な行動でウィルスが再蔓延してしまう結果となったわけです。
この映画は、ダニー・ボイル監督の「28日後...」の続編です。
前作では、ウィルスが蔓延したイギリスで生き残った人間がゾンビから逃れて軍の管理する場所に逃げ込むって展開でした。
基本的にはジョージ・A・ロメロ監督の「ゾンビ」(DAWN OF THE DEAD:1978)をオマージュした内容であり、観る前は「「トレインスポッティング」(TRAINSPOTTING:1996)のダニー・ボイルがゾンビ映画?」と斜に構えて見ていました。
しかし、実際に「28日後...」を観てみると、「ゾンビ」にオマージュを抱きつつ、映像をビデオ・カメラのような画質にする事によって独特の雰囲気を作り上げると共に、非常に真面目に正統派のゾンビ映画を作ろうとしているのが感じられ、前半の都市部の展開、後半の田舎の屋敷での展開両方ともハマってしまい、非常に高い評価を与えた作品です。
今回、数年の年月を経ての続編「28週後...」は、その「28日後...」の世界をそのまま使い、感染直後の生存者の風景を冒頭に描きます。
ロバート・カーライル演じる父親が、妻とその他の人たちと一緒に田舎の一軒屋に隠れているのですが、そこにゾンビたちが襲い掛かってきて、父親が妻を見捨てて逃げざるを得なくなった姿を描きます。
そしてそのワン・エピソードを終了した後は、「28週間」が経過したロンドンを舞台として、感染者(つまりゾンビと化した人間)が全て死に絶えて、ウィルスも無くなったと思われるイギリスに、生き残ったイギリス人たちが次第に戻っていく様子を描きます。
ただし、その植民業務ってのは、アメリカ軍に警備された上で、安全だと確認されている一部区画だけを対象にした非常に限定的なものです。
そこに、海外に居て無事だった息子と娘の二人が父親の元に戻ってくる所から物語の本編が始まります。
この作品、正直言って前作「28日後...」の正統派の続編ながら、その演出手法だとかメッセージの部分で全く「別もの」と言っていいくらい、印象の非常に違った作品になっていました。
「28日後...」が、ビデオ・カメラの映像を使う事によって、どこかドキュメンタリーを見ているような身近な感じを感じさせる・・・が、しかしホラーとしては動きのある場面が少なくて漫然とした感覚を与える部分もありました。
しかし、今回の「28週後...」では、ホラーの設定を使いながら、ホラーよりも、ドラマに偏重したSF、アクションのような感覚を与えてくれる作品でした。
全般的に、アクション部分が多いですし、その多くを銃撃シーンや爆破シーンを多用した点もありますし、それらアクション部分も「派手さ」を求めた結果として使われたのではなく、ストーリーの必然性として現れたってのが見事だったと思います。
つまり、感染が終息したと思った所で、一気に再感染が勃発して爆発的に広がってしまった為、それを拡大前に終息させる手段として「無差別発砲」と「爆撃」によって破壊しつくそうとする展開となったわけです。
それにドラマが絡んでくるので、主人公たちの心情だとか行動原理だとかが明確に分かる分だけ、余計に恐怖と「生き残らなければ」って悲しみを抱いた生存本能の部分に重みを感じてしまったのです。
まずストーリーの面で言うと、カーライル演じる父親の苦悩、これがいかに大きいか?って事がのちのち子供たちにも響いてきます。
父親は、僅かの差で妻をゾンビの襲撃から助ける事が出来ず、それがトラウマとなって今も残っています。
久しぶりに再開した子供たちにも、涙ながらにその時の状況を語るわけで、それを観ているこちらも彼の心情が分かるだけに、辛いものがこみ上げてきます。子供たちに実の母親の場面を説明しなくてはならず、しかもその場に居合わせた父親が彼女を助ける事が出来ずに一人だけ逃げてきたって事実も含めてなのです。
その状況では、何事もいかんともしがたいって事が分かったのか、娘は「お父さんが生きていて良かった」と、一旦は理解を示してくれました。
しかし、その後、実は母親が生きていたって事が分かり、その事実に「お母さんは死んだって言ってたじゃないか!」と父親をなじるようになる。
父親にしてみれば、子供たちに責められて辛い思いをするのもそうですが、見捨てて逃げていった身であるにも関わらず、再び自分が見捨てた妻と生きて再開するのも辛い事だったろうと思います。
しかし、その後、妻がウィルスに感染していた事実(しかし抗体を持っていたのでキャリアーではあったが発病はしていなかった)により、妻とキスをした彼が感染して爆発的感染が広がるわけです。
その中で、感染した父親と出会った息子、そして周りが次々にゾンビと化していくなかで娘もでしょうか、ゾンビに襲われる状況とはいかなるものか?なかでも愛する肉親がゾンビと化して自分を襲ってきた時に、それを打ち倒さないといけないって状況の恐ろしさと悲しさが分かったと思います。
映画では、はっきりとセリフで描いてあったわけではありませんが、ことここに至って、子供たちも父親が母親を見捨てて逃げなければならなかった状況の辛さ、そしてそれを自分たちに正直に語った時の辛さを感じたのでは無いでしょうか?
ストーリー面では、この姉弟の二人を必死で助けようとするアメリカ軍の軍医と狙撃兵らの行動も、ドラマに深みを与えてくれるものがありました。
中盤の大パニックの後、なんとか生き残ろうと狙撃兵の守りを得て数人の人間が建物から外に出てヘリコプターの待つ場所へと逃走を続けます。
最初こそ、全員が生き残れればって感じでしたが、それがラスト近くになると姉弟を必死で助けようとする姿に変わっていく感じがしました。
女性軍医が狙撃兵に「あの弟はウィルスの抗体を持っているかもしれない。私やあなたの命よりも彼の命が重要だ」って意味のセリフを言います。この場面から、それが変わった感じがするのです。
このセリフの意味は、「あの弟を助ける事によって世界の運命が変わるかも知れない。それに比べたら私やあなたのような「普通」の人間の命なんて大して重要じゃないんだ。だから私たちの命に代えても彼を助けないといけないって覚悟でいてね」って宣言に他ならないと思うのです。
事実、後半でのヒーローの役割を担っていた狙撃兵は、車を動かすのに命をかけて火炎放射器で丸こげになりましたし、女性軍医も最後の最後で姉弟を残して・・・
ストーリー面では、もう一つ、感染が一瞬で広がってしまった事によるパニック状態に、市民も軍も狂気のような行動を取って行った姿を描いていたのが印象的でした。
まず最初に、地下駐車場のような場所に何十人・何百人と一般市民を閉じ込めて隔離するのだが、そこに外から扉を破ってゾンビが入ってきたものだから、逃げ場の無い真っ暗な空間で阿鼻叫喚の状況が発生するのです。
この状況の怖さったら、直接的にスプラッターなシーンを描く以上に、トラウマになりそうなほど恐ろしい状況描写であったと思います。
続いて、ゾンビに襲われた市民が地上に溢れ、軍の防衛線を突破して逃げ込もうとしているところを、狙撃兵にゾンビを撃たせるシーンです。
最初はまだ、冷静にゾンビだけを狙撃していた軍ですが、そのうち、パニック状態になって逃げている市民と襲ってくるゾンビの区別がスコープの映像だけでは全く区別が付かなくなってしまって、仕方なし「全員殺せ」って命令に変わる点の恐ろしさです。
命令を受けて、最初は「なんだって?」と聞き返していた狙撃兵たちも、とにかくマシンガンやライフルで撃ちまくるしかありません。
このシーンでの精神的恐怖感ってのは、先の地下駐車場に次いで2番目の恐ろしさがありました。
その次は、それでも完全制圧できない軍が爆撃機を使って、ロンドンの閉鎖された区画一体をくまなく爆撃で焼却してしまう作戦に出るシーンです。
この辺りの発想は「バタリアン」(THE RETURN OF THE LIVING DEAD:1985)や「AVP2 エイリアンズVS.プレデター」を彷彿とさせる部分がありましたね。
その意味では、アメリカ軍がやりそうな「最終手段」って感じがして、空恐ろしさを感じさせました。
これら、破滅的な病原菌の感染と、その感染を食い止めようと最終指令を出して街を炎で燃やし尽くした軍の行動、さらには、その軍の命令を無視してまで逃げていった彼らの行動の中心には、ウィルスの抗体を持つ救世主を助けるって崇高な命題まで含まれていたわけです。
これが、凡百のゾンビ映画とは大きく違っているのが、良く分かると思います。
これら全てを考えると、単に「ワッ!」と驚かす演出が上手いだとか、特撮でスプラッター・シーンが上手いだとか、銃撃でゾンビを倒すアクションがカッコ良いだとかだけで判断できるレベルではなく、ホラー映画の体裁を借りたドラマとしての深みまで見つめないといけない作品だと感じた次第です。
考えてみれば本作はイギリスが舞台となっており、製作もイギリス中心であろうと想像されます。
ハリウッドが直接製作した映画であれば、この作品のような展開や終わり方ってのは決して出来なかったのでは無いかな?と思います。
特に、先に書いたような、ゾンビに襲われてパニック状態になった市民を、ゾンビもろとも銃撃で蹴散らそうとしたり爆撃で焼き尽くそうとしたりって展開は、人道上、考えがたい展開であったと思います。
その意味でも、ハリウッド映画的な毒にも薬にもならない展開だとか、ハッピー・エンド症候群に毒されていない、ヘヴィーな内容を持つ点にも高い評価を与える理由があります。
次にアクションと特撮です。
アクション場面で言うと、非常に面白かった(かつ、エグかった)のが、後半、ヘリコプターのローターで芝刈り機の如くゾンビの集団を蹴散らしていくシーンです。
この作品では、冒頭から結構エグいシーンが出てくるのですが、前半、カーライル演じる父親がゾンビと化してベッドに縛り付けられている妻に噛み付いて両目に親指を突きたてていく「ブレードランナー」(BLADE RUNNER:1982)か「死霊のはらわた」(THE EVIL DEAD:1983)か、ってシーンとこのヘリコプターのシーンが一番、エグかった気がします(^_^;)
軍隊による統制された区画が舞台となっており、銃撃のシーンが多くあったのも目立つ点でしょう。
特に、後半でのヒーローであった狙撃兵はマシンガンを始終構えており、アクション・ファンしても映像的に興味が惹かれる点あ多くありました。
いや、それ以上に爆撃機による爆撃シーンの方が映像的にスゴかったでしょうか。
僕が観た映画館は、大阪のTOHOシネマズ梅田の中でも一番に小さいスクリーンだったのですが、このシーンでの音響のド迫力には、そんなものをすっかり忘れさせる地響き感があって非常に良かったです。
映画としては、マイナス点も幾つかある作品です。
まず何と言っても、この作品単品で存在するものではなく、冒頭の字幕でチラッと状況が説明されるとは言え、続編ものとしてありがちな「説明不足」って点は否めないと思います。
ま、内容的には前作を観ていなくても分かる内容ですが、それでももう少し状況が分かれば・・・って思う点もありました。
次に、ゾンビが異常に早いって点(^_^;)
ま、これは昨今のゾンビものに共通している点で、昔のゾンビって、人間が早足で歩く程度のスピードでしか動けなかったので、こっちが怪我でもして動きが鈍らない限り、軽く走る程度で逃げ切れていたと思います。
しかし、昨今のゾンビ映画では、何故か死肉と化しているはずのゾンビが全速力で追っかけてくるので、逃げる方も半端なスピードでは軽く追いつかれるのです(^_^;)
ま、この点は映画そのものが非常に面白かったって事もあり、冒頭のエピソードからゾンビが全速力で走ってはきますが、特に違和感を感じずに済んだのは幸いです。
あと、ラストのエピソードが正直イマイチでした。
この手の「助かったと思ったら・・・」ってのは、前出の「バイオハザード」のラストでもあった展開で、あれと全く同じ事をこの「28日後...」でもやっているのですが、エッフェル塔を出して舞台がイギリスからフランスに移った事を示唆するエンディングでしょうが(ま、続編を作る前振りでは無いでしょう)、ちょっと安易すぎるのとインパクトに欠けるって点があって、あまり面白いとは思いませんでした。
逆に、それまでの出来が完璧に近かった為、ラストのこの「おまけ」によって、急に作品がB級ゾンビ映画のレベルに引き落とされた感じも受けました。
いずれにしろ、それらマイナス点は些細なものであり、この作品が続編でホラーものでって事で、地味に公開されているのがもったいないくらい、非常に完成度の高い作品であったと思います。
【関連作品】


。・:*:・コン(*´∀`*)チャ・* .:・。
私も、梅田のTOHOシネマズで観ました★
しかも公開最終日にギリで観ました★
間に合ってよかったって思うほど、面白かったデス★
またレビューアップするので良かったら観に来てください★
あと、リンクさせてもらって良いですかぁ????
また来まーす★
投稿: Mary | 2008年2月24日 (日) 12時52分
こんにちは、Maryさま。小西浩之です。
コメントありがとうございます。
「28週後」良かったですね。今年見た映画でもベスト3に入る傑作だと思います。歴代の「ゾンビ」映画の中でもベストなんじゃないかな?と思います。
リンク構いませんよ(*^。^*) 今後ともよろしくお願いいたしますm(__)m
投稿: 小西浩之 | 2008年2月25日 (月) 15時34分
はじめまして。
28週後見ました。
この作品の感染者は、肉体が死滅したゾンビとは違う存在なので足が速いのです。
なぜ足が速いのかというと、感染により脳神経が破壊(脳の制御リミッターが外れる)からです。
この感染者は死者ではなく、あくまでも生者なんです。
あと、人類の未来を託れて生き残った2人のせいで、逆に感染が広まってしまうというのは中々の皮肉っぷりでしたね・・・
投稿: 映画30 | 2008年9月13日 (土) 12時03分
不可解なのはゾンビおやじの行動です。中盤スナイパーと子供達の背後に一瞬だけ姿を見せ、見守るような感じでしたが、終盤女医を襲いつつも近くの娘には手をださず、息子に会った時理性を取り戻すように見えたのに結局噛み付くので、怖さより拍子抜けしました。
何を訴えたかったのでしょう?
投稿: WOWOWで見ました | 2009年3月18日 (水) 02時10分
包茎ガリガリ体系で29年間童貞でギャルゲー三昧だった俺。。。
ちょっと勇気出してコレやってみたら楽勝でセクれたわ(^^;
こないだの子は俺のアバラ骨で素股して潮ピュッピュ吹いてたしwww
ワロタけどアバラ骨も使いようによっては武器になるんだなぁwwww
http://komachin.anusu.net/azGSJWD/
投稿: 俺なんかが売れたーよヽ(゜∀゜)ノヒャッヒャ | 2009年5月16日 (土) 10時36分
感想読ませていただきました。
気になったのですがあれは「ゾンビ」ではなく「感染者」ですよ。
死んだ人間ではなく生きた人間がウイルス感染により凶暴化するので
足が速いわけです。
28日後の後、感染者は餓死したのです。
母親は保菌者ですが自我があるので食事をしていたので生きていたのでしょう。
投稿: 名無し | 2009年5月18日 (月) 16時07分
中出しで報酬アップってどんだけだよwwww
とりあえず昨日ヤってみたら7万の予定が11万になったしww
これは嬉しい限りだからずっと続いて欲しいですwwwwwwww
http://papapai.younube.net/YMyi3Bj/
投稿: 中出しがポピュラーな件wwww | 2009年5月23日 (土) 11時44分