「サブウェイ」リュック・ベッソン(監督)
【お薦め映画】
「サブウェイ」(1984)
(監督)リュック・ベッソン(出演)クリストファー・ランバート、イザベラ・アジャーニ、ジャン・レノ、リシャール・ボーランジェ、ジャン=ユーグ・アングラード
今回紹介するのは、リュック・ベッソン監督の1984年の作品「サブウェイ」です。
リュック・ベッソンと言えば、「グラン・ブルー」「二キータ」「レオン」で有名なのですが、この作品は、その前に作られたベッソンの劇場第2作です。
内容的には、ミニ・シアター系のドラマであり、あまり派手なものを想像すると物足りないかもしれません(^_^;)
しかし、どこか同じ年に作られた「レポマン」(1984:アレックス・コックス監督、エミリオ・エステベス主演)に似た感覚を受ける、摩訶不思議感のあふれる小品です。
物語は、とある情報を盗んだ男(クリストファー・ランバート)が、それを取り返そうとする奴らから狙われると言うサスペンス調で始まるのですが、サスペンスっぽいのはそこまで(^_^;)
あとは、主人公が逃げたフランスの地下鉄(サブウェイ)の迷路のような地下空間に住む、奇妙な人たちとの交流を描きつつ、イザベラ・アジャーニ演じる情報源の妻と主人公との恋愛も絡みつつの物語となります。
とにかく、この映画に登場するアジャーニが美しい!
ホームに主人公が座っていると、階段からアジャーニが降りてくるんですが、そのドレスを着たスレンダーで見目麗しい足が、次第次第に階段を下りてくる姿をカメラが捕らえるシーンが美しい!
そして、手錠をしたアジャーニが拳銃を構えてベッドの上でランバートを狙っている姿もキュートで美しい!
極めつけは、ジャン・レノとジャン=ユーグ・アングラードも絡みつつ、無人となった深夜の地下鉄構内で、ラジカセからりっキー・リー・ジョーンズの名曲「ラッキー・ガイ」を流しながらランバートとアジャーニが踊るシーンの美しさときたら!
次に良いのは、冒頭のカー・チェイスです。
ベッソンでカー・チェイスと来れば、彼が製作・脚本を担当した「TAXi」を思い浮かべますが、あの映画では、確かにカー・チェイス・シーンの映像はド迫力だったのですが、いかんせん、チェイス・シーンの映像のバックに流れる音楽が、なぜか気の抜けた炭酸のような、腑抜けた音楽だったので、全くスピード感も無く、マイナス効果しかなかったもったいないシーンの連続だったのです。
一方、この「サブウェイ」の冒頭から展開する、都市内での派手なカー・チェイス・シーンでは、ベッソンと長らくコンビを組んでいるエリック・セラが音楽を担当し、ビートの効いたポップ調の非常にノリの良い音楽を流しており、しかもランバートがそれをカーステのカセットで聞いていると言う設定で流しているあたり、まさに映像と音楽が渾然一体となって興奮させられるシーンに仕上がっているのです。
映画では、カー・チェイスにユーモラスなシーンも含まれており、追っ手の数名の男たちが、チェイス終わりの場面で、握っていた手を「フゥー」軽く吹いたり、ゲロを路面にぶちまけたりと、なかなかにニンマリさせるシーンがあります。
その後、駅の構内に逃れた主人公は、そのまま電車に乗り込み、乗り込んだ電車が地上から地下へ入っていって暗転するとともにタイトルの「サブウェイ」が出てくる軽妙さ!
映画では、主人公を追う刑事役にも、ユーモラスに描いており、登場場面のエリック・セラの音楽だとか、部下とのやりとりだとか、キャラの魅力満載に描かれております。
また、ベッソンの第1作からの常連で、のちの「グラン・ブルー」「二キータ」「レオン」でも準主役・主役を張るジャン・レノもドラマーの役で出ており、また、のちに「二キータ」で二キータの恋人役を演じるジャン=ユーグ・アングラードもローラスケートを履いた若い姿で登場しているのも見ものですね(^_^)
そして、音楽が素晴らしい!
先ほどから書いていますが、この映画は長らくベッソンとコンビを組んでいるエリック・セラが担当しています。
映画を観ると是非とも音楽が聞きたくなりますし、実際にサントラも上々の出来で買って損はないでしょう。
劇中歌「It's Only Mystery」も入っており、この歌も非常に良いんですよね(^_^;)
「グラン・ブルー」のラストの歌も、海の中のような透明感があって良かったのですが、この歌も心にしみる歌いっぷりで好きですね(^_^)
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