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2008年10月24日 (金)

「ナーク」(BS5)感想

「ナーク」(BS5)感想
(NARC:2002)

(監督)ジョー・カーナハン
(出演)ジェイソン・パトリック レイ・リオッタ ダン・リーズ ロイド・アダムズ シャイ・マクブライド

面白度 :7点/10点
お薦め度:3点/10点


 ジョー・カーナハン監督の「ナーク」を観ました。4年ほど前のBSの録画です。

 この作品、製作総指揮がトム・クルーズ、製作にレイ・リオッタがクレジットされています。
のちにトム・クルーズは「M:i:Ⅲ」(MISSION: IMPOSSIBLEⅢ:2006)を製作する際に、本作のジョー・カーナハンを指名したようですが、のちにJ・J・エイブラムスに変わっています。

本作の映像感覚と演出を観ていると、こりゃ「エイブラムズ版」とは違う「カーナハン版」の「M:i:Ⅲ」も観てみたいなぁと思った次第です(^^)
その一方で、降板したカーナハンは「スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい」(SMOKIN' ACES:2007)を監督・製作・脚本したのですが、これまた、クセモノの俳優を満載して、映像も凄まじく(ストーリーと演出のテンポはハマりませんでしたが(^_^;))独自路線を突っ走っていったわけです。

 本作ですが、全体的に展開が地味で、一般的にはあまりお薦めできない感じです。
しかし、刑事モノのアクションやサスペンスが好きな僕としては、非常に「好き」なテイストの作品ですね。

まず映像が素晴らしく、全体的にブルーを基調とした「明け方」のような寒々しい映像感覚が良かった。

そして俳優。
主演のジェイソン・パトリックとレイ・リオッタの雰囲気、演技が素晴らしくって、この二人の演技を観ているだけでも満足でした。

ジェイソン・パトリックは「スピード2」(SPEED 2: CRUISE CONTROL:1997)の印象、しかも「頭頂部がヤバい」って印象しか残っていませんでしたが、今回は濃いヒゲを生やして全く別人のようになっていて、雰囲気も万全で、麻薬の潜入捜査官って役柄を見事に演じていたと思います。

もう一方のレイ・リオッタも、雰囲気が最高でしたね。
昔から刑事役を演じる事が多かったのですが、最近では「腹黒い」ってイメージの役柄をやらせたら天下一品で、今回も容疑者に暴行加えまくりのヤバい雰囲気を持った刑事役を見事に演じていました。
登場場面から存在感があって、いい味だしてるなぁ・・・と思っていたら、なんと製作にも名を連ねていたわけで、そりゃ自分をカッコ良く撮るツボを心得ているよなぁと感じたしだいです(^_^;)

 ストーリー的には「哀愁のあるサスペンス」、ですね(^_^;)

全体的に非常に地味だったので「果たしてオチはあるのか?」と思っていたのですが、最後の最後で、実はこの事件の犯人は・・・そして真相は・・・ってのが明かされて、驚きと共に救いの無い哀しさを感じて終わる事になりました。

ただ、そのラストに至るまでは非常に地味で、二人が捜査したり資料を調べたりしているシーンを延々と映すものですから、正直「眠く」なってしまいます(^_^;)
この当たり、同じ展開であっても、アクションを中盤に入れるとかして、ドラマ的に盛り上げる部分も欲しかったかなぁ?と感じます。

そのあたりの物足りなさが、次作「スモーキン・エース」では爆発していて、まさに銃撃戦の嵐となっている当たりは好対照だったと思います。

 って事で、非常にセンスのある映像感覚を持った監督であり、演出もリアリティ溢れる感じが好感が持てるので、次作以降も非常に期待の監督です。

2008年4月27日 (日)

「サイレン FORBIDDEN SIREN」感想(TV)

「サイレン FORBIDDEN SIREN」感想(TV)

(監督)堤幸彦
(出演)市川由衣 森本レオ 田中直樹 阿部寛 西田尚美 松尾スズキ 嶋田久作

面白度  :1点/10点
お薦め度:1点/10点


 昨日の夜中、突然始まった映画に「これは何の映画か?」と興味が惹かれ、タイトルを見ると「サイレン」でした。

公開当時、そこそこ話題になっていて、阿部寛主演って事で僕も興味があったのですが、わざわざ劇場に観に行く事はしませんでした。

 いや、正解でしたね、観に行かなくて(^_^;)
 史上まれにみる駄作です。クズ映画ですわ(-_-;)

 とにかく、演出が退屈で、エンディングのオチなど全くつまらない。
そもそも、この脚本で「映画を作ろう」とゴーサインを出した事自体が信じられないですね。

思わせぶりな事をいろいろと描いておきながら、オチで全てぶち壊しにして知らん振りってのはなぁ。

これを「意外なオチで驚かされた!」と言うヤツは居ないやろう。

 それにしても、公開当時は確か、阿部寛主演のような宣伝の仕方をしていたと思うけど・・・これが主演か? ってか、チョイ役・端役・ゲスト出演みたいなもんだったじゃないか(^_^;)

ま、そのチョイ役のゲストの阿部寛が、主演の市川由衣の数百倍凄い演技をしていたのだけは、褒めてやりたいけどね。









※以下、ネタバレがあります。








 結局、過去の島民行方不明と不老不死の伝説なんて、本筋とは全くカンケーねぇのね(-_-;)

サイレンの塔の上で明かされるのは、実は主人公の弟が既に死んでいて、全て主人公の妄想であったって「夢オチ」だったって・・・

ホラーとして観に来た人は、別の意味で腰抜かしたんじゃないか?

ま、一応は解決策としての「オチ」ではあるけれど、それを認めてしまっては、それ以前の「前フリ」が全て無意味になるよなぁ。
これがミステリだったら、夢オチ使われたら「事件そのものがありませんでした」と言っているようなもんだからなぁ。

もともと、数十年前に島民が全て消えてしまった謎は、どうやら人魚伝説のような「不老不死」と深く関わっていて、島民がゾンビのような存在で「サイレン」と共に夜な夜な復活し、主人公たちを襲う・・・ってホラーだったんじゃないの?

だから、市川由衣が出会った警官や医者などが、数十年前の写真に行方不明となった島民として映っていたってのが、ひとつのオチとしての衝撃があったんじゃないの?と思う。

それが、実は市川由衣の「妄想」であって、数十年前の島民が消えたのは、「一人の男が残り全員を殺した」ってオチに180度変えるってのはどうなの?

元々島民全員が「消えた」のではなく「殺された」って事でしょう?
しかも事件が「神隠し」ではなく「殺人事件」であったってのは、世間周知の事実だったわけでしょう?だったら、「島民が消えた」と言っていたのは、それも主人公の「妄想」なの?

あと、不老不死とかゾンビになって復活するとかも関係無いのなら、主人公を襲ってきたゾンビ面の面々も主人公の「妄想」で、一人で逃げ回って騒いでいて、最後に塔に登ってきた医者だけが、実在の人物だったってオチ?

なんでも主人公の「妄想」で終わらせられるのなら、どんな無茶な前フリでも出来ますわ。
その前フリを「無かった事にしました」と言い切って、バッサリと切り捨てるのはダメでしょう。

「オチ」に繋がるから「前フリ」なのであって、それを全て「夢・妄想でした」で終わらせては、真剣に見ていた観客を冒涜すると思うけどなぁ。

ラスト、手帳の文面が繋がって、ハッピー・エンドではなく「実は・・・」ってさらなるオチがあったけど、その前にトンデモ無いぶち壊しを演じているので、せっかくの考えたオチのオチも、全て無意味でしたね。

 他にもひどい点が連発していて、ラストあたりの田中直樹のゾンビメイクなど、怖いどころか思わず吹き出してしまうような、笑えるメイクでしたし。

主演の市川由衣も、ルックスは個人的には好きなんだけど、演技はひどいものがありましたね。

全体的に、DVDオリジナルのVシネマレベルのB級ホラーであり、とてもじゃないけど1800円の金を取って劇場で公開できるものでは無いでしょう。

しかも、阿部寛主演のように名前を大きく扱っておきながら、女優としてはネームバリューの無い市川由衣が8割主演の作品だってんだから、看板に偽りアリとなるでしょう。
せめて、ストーリーが面白ければ全てチャラにするけれど、その肝心のストーリーもダメだってんだから、希に見る駄作と言えるでしょう。

劇場では、どうやら臨場感溢れる体感ホラーとして、音響に一工夫していたようですが、そんな小手先のテクニックを使う前に、脚本に知恵を絞れよ!と突っ込んでしまった。

「リング」以降、ジャパニーズ・ホラーが隆盛を極めて、様々なホラーが作られてきましたが、それに便乗した柳の下のドジョウの、さらに下を狙ったようなレベルの低い作品でしたね。

2008年4月15日 (火)

「スピード2」感想(TV)

「スピード2」感想(TV)

(SPEED: CRUISE CONTROL:1997)

(監督)ヤン・デ・ボン
(出演)サンドラ・ブロック ジェイソン・パトリック ウィレム・デフォー


 「スピード」(SPEED:1994)の続編、「スピード2」をテレビでやっていたので観てしまった(^_^;)

「観てしまった」って言ったのは、この作品、かつて劇場で観たのですが、前作に比べてあまりに「つまらん」映画だったからです。
それを何故か、再度「観てしまった」わけです。

 で、今回ざっと観直してみると、やはりつまらんかった(^_^;)

 とにかく「スピード」ってタイトルであるにも関わらず、スピード感が全く感じられないのが最大のマイナスです。

もう一つは、前作でブレイクしたキアヌ・リーブスが出ていないって点でしょうか?

いや、「出ていない」どころか、代役(?)のジェイソン・パトリックが、これまたキアヌの端麗でハンサムなルックスに比べて、ヒゲの剃り跡が濃く、額の後退も「だいじょうぶ?」と思えるルックスだってのが、前作ファン(特に女性ファン)から観たら「これはいただけない!」と思った事でしょう。

内容はともかく、とりあえずここは「キアヌ・リーブス続演」であってこそ、の「スピード」だったと思うのですが。

 いや、いち映画ファンとしては、キャスティング以上に引っかかったのが、「スピード感が無い」って点でしょう。

後半、客船がタンカーにぶつかりそうになって、乗員・乗客が「ぶつかる!」「ぶつかる!」と叫んでいるのだが、観ていても一向にぶつかる気配も無い(^_^;)

何十秒待っても、画面上では何百メートルも先にタンカーが見える状態(-_-;)

結局、このスピード感の無さが、この映画最大の失敗点だったと思います。
前作での車・電車に比べて、やはり「船」ってのは、余りにもスピード感を感じられない乗り物なんですよね。

その後、船ではスピード感が出ないと感づいたのか、水上スキーやボート、果ては水上飛行機なども登場し、後半では客船以外の見せ場も満載させていますが、規模の小ささ、しょぼさは隠しようがありませんでした。

 また、ストーリー自体も酷い。

「スピード2:豪華客船は危険がいっぱい!」ってなサブ・タイトルを付けたいくらい、緊迫感よりもショボさを満載させていた作品です。

まず犯人役ですが、前作のデニス・ホッパーの爆弾での脅迫に比べて、今回のウィレム・デフォーは、単に会社に対する恨みと金目当てにやったってことだが、それだけの為にしては、豪華客船1隻を破壊するほどの計画ってのは無茶すぎるのでは?と思いました。

アクション映画って、いかに犯人が悪っぽく見えるか?が勝負ですから、こんなチンケな犯罪目的の為に大規模な舞台設定ってのは、全く似合わないんですよね。

対するジェイソン・パトリックも無茶苦茶(-_-;)

乗員の指示を無視して、勝手に船に注水し始めるし、計器はぶち壊すしで、はっきり言って犯罪者並の傍若無人さです。

ま、それ以上に気になったのが、水中でのジェイソン・パトリックの「生え際」ですけどね(^_^;)
水流で髪が後退して「こりゃ映像的にヤバイ!」ってシーンの連続で、アクションよりも、彼の生え際に「ハラハラ・ドキドキ」してしまった次第です(^_^;)

 と、かなりけなした作品ですが、唯一、面白いシーンがあります。

それがラスト、港に突っ込む豪華客船の舳先が鐘に「ゴォ~ン」とぶつかるシーンです。

もしかしたら、監督は「これだけ」がしたくて、この映画を撮ったのでは無いかな?と思えるほど、見事に決まったシーンなのです。

その前、港の桟橋に船の舳先がぶつかっても、船はなかなか止まらず、そのまま桟橋をぶち壊し、建物を破壊しまくって、ズンズン進んでいく豪華客船。
それに合わせてブリッジの計器が示す速度が、1ノット、1ノットと下がっていく。

このあたり、もう、破壊したいだけの為にセットを作って、作ったセットを手当たり次第破壊している!って感じがバカらしいほど豪快で、これを「無駄遣い」と言わずしてなんと言うか?って感じですね(^_^;)

しかし、そのバカさ加減が豪快で、けっこうこのシーンは気持ち良く観られました。

そしてラスト。やっと船がストップした瞬間、船の舳先が櫓の上の鐘にぶつかるってタイミング、これは見事!のひと言でした。

おしむらくは、それ以前のストーリーがもっともっと面白ければ、この鐘のシーンも見事に決まっていたのになぁ・・・もったいないなぁ・・・って事です(^_^;)

 監督のヤン・デ・ボンは、前作から引き続きの演出だったのでですが、余りに脚本が悪すぎたのが失敗の原因でしょう。

彼の撮影技術は一流で、「ダイ・ハード」(DIE HARD:1988)や「ブラック・レイン」(BLACK RAIN:1989)の映像美は、彼の撮影がなければ成立しなかった作品だろうと思います。

しかし、「スピード2」や「トゥームレイダー2」(LARA CROFT TOMB RAIDER:THE CRADLE OF LIFE:2003)の凡庸さを考えると、「スピード」が面白かったのは、たまたま脚本が良かっただけで、ヤン・デ・ボンの手腕は関係なかったのだろうと思います。

彼自身に脚本を選ぶ目が無かったのと、それを面白く取る演出手腕が無かっただけでしょう。
最近ではめっきり干された感じで、名前を全く聞きませんからねぇ(^_^;)

 あと、特撮に関してもひと言。

豪華客船がタンカーと接触するシーンでは、おそらくCGによって豪華客船を再現し、それと水しぶきなどを合成したのでしょう。ミニチュアではなかったと思います。
11年前の作品であるって事を考えると、この、豪華客船とタンカーの激突シーンってのは、非常に優れた特撮シーンであったと思います。

確かに「特撮だ」とは分かる映像ですが、それにしてもリアリティは非常に良かった。
特に、「水」を扱うCGってのは、どうしても「質感」が出にくいものなのですが、そのあたり違和感無く映像化したってのは見事であったと思います。


【関連作品】

2008年1月10日 (木)

「奪還 DAKKAN-アルカトラズ-」感想(TV)

「奪還 DAKKAN - アルカトラズ - 」感想(TV)
(HALF PAST DEAD:2002)



(08年01月06日 朝日放送)
(監督)ドン・マイケル・ポール
(出演)スティーヴン・セガール モリス・チェスナット ジャ・ルール ニア・ピープルズ トニー・プラナ クルプト ブルース・ウェイツ

面白度 : 6点/10点
お薦め度:4点/10点


 テレビでスティーヴン・セガール主演の「奪還 DAKKAN - アルカトラズ - 」を見ました。

昼間に同局の番宣を見て「お、けっこう派手で面白そうだな?」と思って見ました。

 非常に面白かったですね(*^。^*)

と言っても、あくまでB級として、です(^_^;)
ストーリーはいかにもB級なのですが、演出やアクションの派手さは、A級のケツくらいはあって、意外と豪華な感じがしたので、飽きずに最後まで観る事が出来ました。

そう、大抵のB級作品って、映像演出やアクションの演出がチープで、どうしても安っぽさが出てしまうものですが、それが感じられなかったのは、大きな評価点です。

ただ、これが「スティーヴン・セガール」主演じゃなかったら、もっと面白かったのになぁ・・・とか思いましたわ(^_^;)

だって、「沈黙の戦艦」(UNDER SIEGE:1992)の頃に比べて、明らかに中年太りで体も顔も2割り増しくらいにメタボってるねんもんね(^_^;)
さすがに格闘は未だに現役ですが、演技としては主役を張るピークは過ぎている感じです。

ですから、人気上昇中の若手の肉体派をキャスティングした方が、映画全体の完成度もウリも上がったのではないかな?と思います。

セガールって、正直最近はB級よりもC級俳優って感じがして、わざわざ劇場で新作を観るほどの作品に出ていない感じがします。ま、ビデオで十分かな?って程度でしょう。
そんなイメージがあったので、6年前の作品とは言え、本作はそのイメージの前の作品として、劇場でも楽しめる内容の作品であったと思います。

 映画そのものは、「ダイ・ハード」(DIE HARD:1988)の流れを汲む「沈黙の戦艦」と同系列の作品です。

「アルカトラズ」が武装集団に乗っ取られるって設定からは、殆どの人がマイケル・ベイ監督の「ザ・ロック」(THE ROCK:1996」)を思い浮かべるかもしれませんが、個人的には「沈黙の戦艦」の方が、展開的に似ている気がしました。

ただ、ストーリーで言うと、金のありかを知っている死刑囚を狙うためにアルカトラズを占拠するってのは、あまりそそられないと言うか、B級的な規模の小ささを感じました。

ただ、全体のストーリーはありきたりでしたが、細かい部分の小ネタが非常にくすぐる部分がありました。

例えば、メインとなる死刑囚のじいさんが、どこか達観していて東洋的な雰囲気の場で精神統一している感じだとか、死を怖がらないラストの行動だとか、場面場面でおいしい設定を見せてくれていたので、全体のB級感の安っぽさを見事に消していた気がします。

 キャラで言うと、囚人側やFBI側のキャラが魅力的なのに比べ、敵ボスのキャラが非常に平凡で魅力が無かったのがまたしてもB級っぽかったかな?と(^_^;)
予算の問題もあったかもしれませんが、「沈黙の戦艦」のトミー・リー・ジョーンズとは言いませんが、もう少し目立つ奴をキャスティングして欲しかった気がしますね。

そんな中で、敵テロリストのナンバー2、女テロリストが「マトリックス」(THE MATRIX:1999)を意識したようなコートを着ているんですが、これが結構、ビジュアル的に目立っていて言い感じでした。
ま、逆を言えば彼女よりもボスの方がより目立っていないといけなかったんですけどね(^_^;)

主人公のセガールは、ま、割り引いてOKですが、相棒を演じる黒人の若手囚人や他の囚人のキャラの明るさ、ノリの良さは映画の雰囲気を決定付ける部分があって、非常に良かったと思います。

また、敵のナンバー2と対比するように、FBIの女性ボスの颯爽としたカッコ良さも良かったし、刑務所長のエキセントリックな感じも絵になっていました。
ちなみに、観たあとにネットで調べて分かったのですが、この映画にはテレビドラマ「ヒル・ストリート・ブルース」でミック・ベルガーを演じたブルース・ウェイツが出演していたようです。
後から考えると、この所長がブルース・ウェイツだったのではないかな?と思いました。

 監督のドン・マイケル・ポールは、経歴を観ると俳優と脚本経験があるようですが、初監督作だったようです。

初監督の割には非常にシャープな演出で、見ていて飽きないセンスと、映像のシャープさを感じました。
特にアクション・シーンは非常にシャープで切れが良かった感じです。

ただ、冒頭から短いカットの連続とブラック系のヒップ・ホップなサウンドを連発するのは、どこかビデオ・クリップ的演出で今ふうかなぁとは思いますが、個人的にはあまり好きじゃないですね(^_^;)

特にアクション・シーンでもその手法を取り入れている感じがして、もっとじっくりと全体像を把握したいなと感じる点もありました。
しかし、「ザ・ロック」のマイケル・ベイの「ドアップ連続」のカーチェイスに比べればましかなと思います。

 昨今では、この手の「ダイ・ハード」系列のアクション映画って、なかなか登場しません。そんな中で、久しぶりにそれらしい感じの娯楽を観れたかな?と(^_^;)

おそらく劇場で1800円で観ていたら「高い」と感じたでしょうが、1000円程度だったら満足だったんじゃないかな?と思います。


【関連作品】

2007年12月17日 (月)

「ハイウェイマン」感想(BS5)

【映画感想(TV/BS)】

「ハイウェイマン」(BS5)
(HIGHWAYMAN:2003)

(監督)ロバート・ハーモン
(出演)ジム・カヴィーゼル ローナ・ミトラ フランキー・フェイソン ゴードン・カリー コルム・フィオール

面白度 : 3点/10点
お薦め度: 2点/10点


 「ヒッチャー」(THE HITCHER:1985)のロバート・ハーモン監督の「ハイウェイマン」を見ました。

 正直、イマイチでしたね。

先日、久しぶりに見た「ヒッチャー」(THE HITCHER:1985)が面白かったので、同じロバート・ハーモン監督のこの作品を観たのですが、「ヒッチャー」と同様のパターンの作品ながら、遥かにボルテージの劣る作品であったと思います。

B級作品だってのは分っていたのですが、ストーリーがイマイチで、あまり盛り上がる事無く、終わってしまった気がします。
同じくB級的作品ながら、結果的にA級的完成度をみせた「ヒッチャー」に比べ、この「ハイウェイマン」は徹頭徹尾、B級映画で終わっていた気がします。

アクションや映像に関しては、手馴れていてB級ながら雰囲気のある映像だったのですが、肝心のストーリーが冒頭からハマれませんでした。

基本的には「ヒッチャー」をスティーヴン・スピルバーグの「激突!」(DUEL:1971)風にした感じの作品です。
しかし、この2つの映画に比べて、主人公の行動の元となる原動力が全く伝わってこず、結果、主人公の気持ちに共感せずに終わってしまった感じがします。

「ヒッチャー」「激突!」では、普通の人間が徹底的に追われることによって恐怖感を感じて、最後の最後で、恐怖の極限に達してた主人公が生存本能から反撃に出て決着を付ける・・・って展開です。

しかしこの映画では、最初から主人公がハイウェイマンと対決姿勢を示しているので、そのあたりの次第に高まる恐怖感、恐怖感から怒りと反撃への転化ってのが全く削除されているので、最後までハマらなかった気がします。

ま、テレビで見たから良かったですが、もし劇場で観ていたら1800円はメチャクチャ高いと感じたでしょうね。レンタル料金程度の内容です。


 

 この映画、「ヒッチャー」の監督、ロバート・ハーモンが「ヒッチャー」の18年後に撮影した作品です。

ま、ロバート・ハーモン自身が「ヒッチャー」以降、全く名前を聞かなかったものですから、この「ハイウェイマン」は、B級作品とは言えジム・カヴィーゼルを主役に配している分、「久しぶりにやってくれるのでは?」って期待感を抱かせてくれた作品です。

また、先日DVDで「ヒッチャー」を久しぶりに観なおして、非常に面白かった事を再確認した後だけに、BS5で以前に放送していたこの作品がハードディスク・レコーダーに残っていたので、観てみようと思った作品です。

 物語は、ジム・カヴィーゼル演じる主人公が、目の前で車に妻をひき殺されるのですが、その犯人が数年後、別の女性を狙って殺そうとするのを、主人公が阻止して犯人を殺そうとする話です。

事故で妻を殺した相手が、実は車で女性を狙って連続殺人をしている事がわかり、主人公は主人公で、妻を殺された恨みと連続殺人を阻止する為に犯人を見つけて殺そうとするし、犯人は犯人で、いわば逆恨みとして自分に重症を負わせた主人公に恨みを持って殺そうとするわけです。

結局、二人は互いに恨み・恨まれの関係をもちつつ、クライマックスの対決に至るわけです。

しかし、その「恨み」の部分が観ているこちらに全く伝わってこないのが最大のマイナス点だと思いました。

普通は冒頭で主人公の苦しみと、その苦しみが犯人への復讐心へと変わって行くあたりをドラマとしてしっかりとっておいて、その上で互いに追い求めて対決するって展開があるのですが、この映画では、冒頭で事故シーンをあっさりと描いただけで、その後、物語はいきなり現在へと移ってしまうわけです。

結果、その間の数年間がすっぽりとカットされてしまい、いきなり冒頭あたりから「犯人を追う主人公」と「新たな獲物を狙う犯人」の姿を描いていたわけです。
起承転結の「起」がバッサリとカットされて、いきなり本編が始まったようなもので、これでは主人公に感情移入する事が出来ません。

結果、冒頭の事故のシーンからいきなり別の女性が主人公となって、ハイウェイマンに女友達を殺され自分も命を狙われる・・・って突然な展開に、観客も頭を切り替えられないまま物語が進んでしまったのだと思います。

普通、ドラマは主人公のモチベーションと言いましょうか、行動する原理・原則を冒頭できっちりと描くから面白いわけです。
それが描かれるから、観客は主人公の気持ちに共感し、その行動にハラハラ・ドキドキするわけです。

しかし、その行動原理がきっちり描かれていないと、この人物は何の為にこれをしているんだ?ってのがイマイチ把握できず、感情移入もしにくくなるわけです。

 物語自体は、僕は決して悪くは無いと思いました。

基本は、先に書いたように「ヒッチャー」、いや「激突!」の腕だけ見えるトラック運転手とセールスマンの戦いの構造をなぞっただけって感じですが、これはこれで面白かったと思います。

物語の後半まで、犯人の姿がはっきりとは映らず、そのシルエットと声だけで表現するあたりも「ヒッチャー」と言うよりは「激突!」のトラック運転手の描く恐怖感覚に非常に似ていたと思います。

また、犯人は過去に主人公に車をぶつけられて重症を負い、車椅子や義手などほとんどサイボーグ状態となっており、車も専用の改造してあるので、その体のままでも十二分に運転できるようになっている。

このあたりの雰囲気も、最初は犯人の義手・義足のサイボーグっぽい不気味なパーツだけを写している演出も見事だったと思います。
また、その体の状態になっても、執拗に主人公と対決しようとする執念ってものも、その姿が見事に具現化していたと思います。

 しかし、それら状況設定や道具仕立ては見事であったのですが、先に書いたように、ストーリー自体が不十分であったために、活かしきれていなかったように感じました。

主人公と犯人との因縁については、途中で回想シーンとして描かれていますが、これは回想シーンでチャッチャと描くのではなく、冒頭でじっくり描いていた方が良かったように思います。
それがキッチリ出来ていたなら、この互いの復讐譚ってのはクライマックスで盛り上がっていたのだろうと思います。

 そう言えば、満身創痍の犯人役の人も、主人公のカヴィーゼルに負けず劣らず存在感のある鬼気迫る演技をしていたと思います。

それだけに、結果的にB級作品の雰囲気から脱出できなかったのは、同じようなネタでありながらB級規模でA級の存在感を生み出した「ヒッチャー」とはボルテージが違いすぎたのだろうなぁ、と思いました。

脚本が悪かったのでしょうから、監督がもっと話を変えるべきだったでしょうね。

いや、この内容で90分程度の上映時間なんだから、もし冒頭でじっくり描いてしまうと、作品内容に比べて上映時間が長くなってしまって、少々、退屈さを感じる作品になっていたかもしれませんね(^_^;)

いずれにしろ、どっちつかずな完成度には間違いありませんでした。


【関連作品】

2007年12月15日 (土)

「ナショナル・トレジャー」感想(BS5)

【映画感想(TV/BS)】

「ナショナル・トレジャー」感想(BS5)
(NATIONAL TREASURE:2004)


(監督)ジョン・タートルトーブ
(出演)ニコラス・ケイジ ダイアン・クルーガー ハーヴェイ・カイテル ジョン・ヴォイト ショーン・ビーン ジャスティン・バーサ クリストファー・プラマー


 ニコラス・ケイジ主演の「ナショナル・トレジャー」を観ました。
っつーか、もうすぐ「2」が公開されるよなぁ(^_^;)

実はこの映画、メジャーな娯楽映画でありながら、劇場で見逃していた一本なのです(-_-;)
大抵のメジャー娯楽映画は劇場で観る派の僕としては、珍しく見逃してしまった(その当時、気が乗らなかったんだろう、多分(^_^;))作品です。

で、「2」が公開されるので、どうせ「2」を観るなら「1」を観てからにしようと思い、昔、WOWOWで録画したやつを観ました。

 なかなか面白かったですね(*^。^*)

テレビで観てこれくらい面白かったのですから、劇場の大スクリーンで観ていたら、もっと面白度が上がっていたのでは無いかな?と思います。

出だしは「インディ・ジョーンズ」風かな?と思っていたのですが、そのうち「謎また謎」って展開で、モロに「ダ・ヴィンチ・コード」(THE DA VINCI CODE:2006)を思い出しました(*^_^*)

実際、カギとなる謎を解いて目的の場所に行くと、さらに次の謎が用意されていて・・・って感じで、北極から始まってアメリカ中をあちこち移動するパターンってのは、「ダ・ヴィンチ・コード」そのものだったですね。

しかも、原作のある「ダ・ヴィンチ・コード」が、原作のダイジェスト版みたいになっちゃって、映画だけでは内容が分からんようになっていたのとは違って、最初から映画用に書かれた脚本だから、比較的、分かりやすい展開であったので、僕は「ナショナル・トレジャー」の方に軍配を上げますね(*^。^*)

 冒頭、北極の氷の下に埋もれた船から始まりますが、ここには財宝は無く、ヒントとなるものしか残されていなかった・・・ってのが、いいオープニングですね。
一気にドラマに引き込まれます。

また、ショーン・ビーンが今後のライバルとなるだろうと思わせる部分を、この冒頭の短いエピソードに纏め上げているあたりも見事でした。

その後、アメリカ各地の名所を舞台としつつ、事実と嘘を取り混ぜつつ、「インディ・ジョーンズ」風の泥棒的展開もあれば、「ダ・ヴィンチ・コード」風謎解きも次々に展開するあたり、なかなか飽きさせずにラストまで展開していきました。

お父さん役のジョン・ヴォイトもいい感じだったし、最後の舞台も映画的に魅力ある雰囲気になっていたのも良かった。
あと、ヒロイン役の女性も綺麗だったし、いいサブキャラだったなぁと思います。

そしてラスト、あのオチもしゃれてていいよなぁ(*^。^*) 娯楽映画の王道とも言える、大団円のオチでしたね。

 監督のジョン・タートルトーブと言えば、「クール・ランニング」(COOL RUNNING:1993)「フェノミナン」(PHENOMENON:1996)など、ヒューマンで感動的な作品が多く、この「ナショナル・トレジャー」が公開された時は、娯楽的な作品でアクションもあるみたいだが、合っているのかな?と思いました。

ところがところが(^_^;)
全体的な映像の重厚感と言い、アドベンチャー部分、特にラストの地下迷宮の雰囲気だとか動きなども魅力的で、完璧に仕事をこなしていたと思います。

 これなら、舞台設定さえ変えれば何作でも作れそうなので、今から「2」が楽しみです(*^_^*)


【関連作品】

2007年11月17日 (土)

「ジョンQ-最後の決断-」感想

【映画感想(TV/BS)】

「ジョンQ-最後の決断-」
(JOHN Q:2002)


 テレビで「ジョンQ」をやっていた。

冒頭は見逃したけど、あとは最後まで観てしまいました(^^ゞ

もともと、劇場で観た映画ですが、メチャクチャ面白くって、でも「あと一歩」と感じてしまう点もある非常に「惜しい!」作品でした。

ストーリーがご都合主義なのは、ま、映画だから許してあげてm(__)m
そんなうまい具合に心臓が・・・ってわけ無いわな(^_^;)

劇場で観た時に「あと一歩」と感じた点は、キャスティングの妙を活かしきれていなかった点。

例えば、「いい刑事」役のロバート・デュバルなんて、マイケル・ダグラス主演の「フォーリング・ダウン」(FALLING DOWN:1993)でも似たような「いい刑事」役をやっていたけど、明らかにあの映画の方が活かしきれていた。

そして「悪い刑事」役のレイ・リオッタ。
彼も「不法侵入」(UNLAWFUL ENTRY:1992)や「ハンニバル」(HANNIBAL:2001)の方が憎々さが上だった気がするなぁ。
今回は、あっさりと引き下がりすぎですわ(^_^;)

最後はジェームズ・ウッズ。
彼こそは、まさにワル役って風貌の名バイプレイヤーで大好きな俳優なんですが、明らかに役付けが中途半端で、いい役か悪い役かはっきりせん感じがした。
ま、いい感じの役ではあったけど、あと一歩が無いと80年代の彼の出演作に比べても色あせた感じは否めない。

ま、映画好きからすると、主演のデンゼル・ワシントンは当然としても、この脇役3人ってのはよだれが出るくらい豪華な配役なんですが、それが十二分に活かしきれていない脚本がもったいなかった。

監督のニック・カサヴェテスは、ジョン・カサヴェテスとジーナ・ローランズって名優を両親に持つ、自身も俳優&監督なんですが、演出は手堅くベテランなみの手腕と言えるでしょう。
それだけに、あとちょっと脇役のキャラ設定が深ければ・・・と、無いものねだりをしてしまう佳作でしたね(^_^;)
【関連作】

2007年5月 5日 (土)

「ドーン・オブ・ザ・デッド」感想

【映画感想(TV/BS)】

「ドーン・オブ・ザ・デッド」
(DAWN OF THE DEAD:2004)
(05年9月22日 BS5放送)
(監督)ザック・スナイダー(出演)サラ・ポーリー、ヴィング・レイムス、ジェイク・ウェバー

面白度 :7点(10点中)~オリジナルは10点!
お薦め度:3点(10点中)~エグいシーンがダメな人は観ない方が良いでしょう(^_^;)



 ザック・スナイダー監督の「ドーン・オブ・ザ・デッド」を観ました。

この作品、言わずと知れたジョージ・A・ロメロ監督の「ゾンビ」(DAWN OF THE DEAD:1978)のリメイクなのですが、元が面白かっただけに、気になって録画していました。

また、このジャック・スナイダーって監督が、最近、何かの映画で評判になってたなぁ・・・って気になっていたので、観た次第です。

観終わってから検索したら、何と!アメリカで大ヒットした「300<スリーハンドレッド>」(300:2007)の監督ではありませんか!
ってわけで、その手腕はどうだったか?と言うと・・・

 これが非常に面白い!
 
 もちろん、それはオリジナルのロメロ作「ゾンビ」が非常に面白かったからに他ならず、その設定をほぼそのままリメイクした本作が、面白くないはずが無いわけです。

キャラクター設定や、細かい展開は変えてありますが、死者がいきなり蘇って人を襲い、噛み付かれた人は同じくゾンビになる。その中で、主人公ら生存者がショッピング・モールに立てこもり、生き抜こうとする・・・って大まかな展開は全く同じです。

 良かった点は、とにかく監督の映像とアクションのセンスがぴか一だったって点ですね。

MTV感覚のキレのある映像とアクションが一体化し、緊迫感を生んでいましたし、映像の画質自体も重厚感が溢れていて、予告編で観た「300」の映像のこだわり方、素晴らしさも成る程なぁと実感させるだけのものがあります。

そのアクション・シーンの緊迫感とスピード感は、「ゾンビ」と言うよりも、ジェームズ・キャメロン監督の「エイリアン2」(ALIENS:1986)を彷彿とさせました。

なんせ、ゾンビどもが全速力で走ってくるんですからねぇ(^_^;) これはオリジナルにも無かったんじゃないかな?

この映画の持つ、撃っても撃っても後から湧いて来るゾンビどもに包囲され、脱出口の無い閉塞感に襲われる感覚ってのは、まさに「エイリアン2」の後半の展開そのものでしたから。

 逆に、もったいなかった点を幾つか。

多くのキャラクターが出てきますが、イマイチ、それぞれの個性を深くまで描く事が出来ていなかったかな?と思います。

たしか、オリジナルよりも多くの生存者をモールの中に集めていたと思いますし、上映時間もオリジナルより短かったみたいですから、余計に一人一人のキャラにかける時間が短く、魅力を浮き彫りにするまでに至らなかったと思います。

あと、物語の設定上、「なぜこうなった(ゾンビが生まれた)のか?」が、全く描かれていないのも、ちょっと物足りなかった気がしますが・・・これは、オリジナルでもはっきりとは描かれていなかったと思いますので、仕方が無いかもしれませんね。

また、オリジナルであった、巨大なショッピング・モールを少人数で占拠しているあたりの「楽しさ」・・・つまり、好きなものが好きなだけ手に入るパラダイスみたいな、大人のオモチャ箱のようなウキウキ感が、その設定にはあったのですが、今回のリメイクでは、確かにそれらしいシーンはありましたが、オリジナルほどはウキウキ感が描けていなかったって点でしょうか。

逆に、ガン・ショップの屋上に居る男と、ボードの手書き文字でやり取りし、チェスをしているあたりのユーモラス感覚は、オリジナルには無かったはずですが、面白あったですね。

また、確かオリジナルでは、主人公らの居るモール自体にガン・ショップがあって、銃と弾薬をかなり大量に手に入れる事が出来ていたはずですが、このリメイクでは、ガン・ショップが別の建物にあるって設定になっているあたり、ちょっともったいなかった気がします。
僕だったら、装甲した車で乗りつけ、屋上の男と銃器・弾薬を大量に手に入れて、ショッピング・モールに戻って長期戦で立てこもると思いますが。

あと、状況的にショッピング・モールだったら死ぬほど食料(缶詰など日持ちするものも含めて)があるはずなのに、なぜ、ラストで脱出して島に向かおうとするのか?があまり説得力が無かったように思います。

 いろいろとマイナス点もありますが、そのエンディングの演出の仕方も一風変わっていて、普通だったらエンド・クレジットで終わってしまうはずが、エンド・クレジットの合間合間にもフラッシュ・バックのような映像を挿入し、島に向かって以降の展開を描いているのも面白かったです。

で、ハッピー・エンドかな?と思わせて・・・ってオチも見事でしたね。


【関連作品】

2006年8月18日 (金)

「ダニー・ザ・ドッグ」

映画感想(TV/BS)

「ダニー・ザ・ドッグ」
(BS5 05年07月08日)



 ルイ・レテリエ監督、ジェット・リー主演の「ダニー・ザ・ドッグ」を観ました(昨年、WOWOWで放送されたものを録画で観ました)。

 劇場公開当時に、予告編がけっこう良かったので「観に行きたいな」と思っていたのですが、見逃した作品です。

観終わった感想は「かなり良かったなぁ」です(^ ^)

しかも、その「良かった」の8割方を、ボブ・ホスキンスの演技が占めていましたね(^_^;)

いや、確かに泣かせの人情モノのストーリーも良かったし、ジェット・リーの味のある雰囲気とアクションも良かったし、モーガン・フリーマンの演技も良かったのですが、やはり圧巻はボブ・ホスキンスだったと思います。

かなり年配になっているのですが、アップになっても尚衰えない若々しい演技と鬼気迫る雰囲気が見事で、それだけで満点を挙げたいくらいです。殴られ吹っ飛ばされの、肉体を使ったアクション・シーンもこなしてますし、映画の半分が血まみれかギプス姿ってんだから、体を張った演技と言えますねぇ(^_^;)

 いずれにしても、リュック・ベッソン製作・脚本の作品の中でも、そしてジェット・リーのハリウッド進出後の作品の中でも、1・2を争う良い出来だったのではないかな?と思います。

ベッソンとリーの組み合わせでは、「キス・オブ・ザ・ドラゴン」もありますが、あれよりもこじんまりしていますが、印象は良かったかもしれません(いや、「キス・オブ・ザ・ドラゴン」のチェッキー・カリョの死に様も良かったのですが(^_^;))

監督のルイ・レテリエは、見終わってからネットの検索で知ったのですが、実は「トランスポーター」と「トランスポーター2」の監督さんであったようです。
あのシリーズは大好きで、特にアクションの切れとドラマの味が良かったものですから、今回の「ダニー・ザ・ドッグ」の出来の良さも「なるほどな」と感じた次第です。


 ドラマ的には、ちょっと泣かせが入っているのと、ラストあたりの甘さが「あと一歩」と感じさせるので、満点には行かなかったのですが、やはり戦う犬として育てられたダニーが、次第次第に人間性を回復し、自己のアイデンティティを復活させるまでの展開は、どこか「オリバー・ツイスト」の主人公の境遇のようでもあり、ハマってしまいました。

特に、一旦は「家族」として盲目の調律師の家庭に迎えられながら、不死身(ほんと、車がひっくり返っても生きてるんだから(^_^;))のボブ・ホスキンスおじさんの手に捕らえられ、再び死のアリーナに放り込まれるあたり、「ダニーを幸せな家庭に戻してあげて欲しい!」と願ってしまいますね(^_^;)


 アクション場面で言うと、なぜかどれもがウォシャウスキー兄弟の「マトリックス・リローデッド」を思い出させたのが不思議な感じでした。

しかし、アクション演出を「マトリックス」シリーズ同様、ユアン・ウーピンが担当していたと知って納得(^_^;)

例えば、後半でのアリーナのシーンで、複数の男女と武器を放り込まれて戦うシーン、あれなどは「マトリックス・リローデッド」後半、ハイウェイのシーンの前に階段でネオと数人の敵が飛び交いながら戦っているシーンに(あれも壁の防具や武器を剥ぎ取って戦っていたので)似ているなぁと感じました。

次に、ラストにチンピラどもが有象無象襲ってくるシーンは、CGキャラを使わない「100人スミス」の戦いって感じでしたし。

結構笑ってしまったのが、禿げのおっさんとトイレの狭い空間で丁々発止の殴り合いをしていたシーン(^ ^)
かなり迫力ある戦いを演じていたのですが、「はやく広い場所に出て戦えよ!」と思わず観ていて突っ込んでしまった(^_^;)

総体的に、アクション・シーンはワイヤーも使っているのでしょうが、さすがにジェット・リーの切れのある動きが見れて迫力があったと思います。
しかし、常々「アクション・シーンはドラマの必要性があった上で魅せるもの」と考えている僕からすると、どうも、シチュエーション的に盛り上がるアクション・シーンが少なかったように感じて、全体としては物足りないって評価になると思います。

ま、ドラマの情感の込め方が良かったので、それらも強くマイナスには感じなかったのですが、逆に、切れのあるアクション・シーンよりもドラマのほうが印象に強く残ってしまう欠点はあったようです。

見飽きた感じのワイヤー・アクションとカンフー・アクションの組み合わせも、そろそろ目新しさが無くなってきた感じです。第二のウォシャウスキー兄弟が登場して、斬新なアクションを見せてくれる事を期待しております(^ ^)



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